東京国際映画祭初参加の綾瀬はるか、レッドカーペット振り返る「緊張しました」

11/2 01:53 掲載
東京国際映画祭初参加の綾瀬はるか、レッドカーペット振り返る「緊張しました」

女優の綾瀬はるか(39歳)が11月1日、第37回東京国際映画祭で行われた、主演映画「ルート29」(11月8日公開)の舞台挨拶に登壇。先日のレッドカーペットや、作品の撮影などを振り返った。

「ルート29」は、監督デビュー作「こちらあみ子」(2022年)が高く評価された、森井監督待望の新作。詩人・中尾太一の「ルート29、解放」をインスピレーション元に、のり子(綾瀬)が風変わりな女の子ハル(大沢一菜)を連れて旅に出る様を唯一無二の映像美で綴る。

満員御礼で迎えたこの日。意外にも東京国際映画祭初参加という綾瀬は、先日のレッドカーペットを振り返り「緊張しました。お客さんやマスコミの方々の距離が近かったので」と照れつつ、「活気も凄くて、これは本当に映画のお祭りだと感じました」と大感激。そして大沢も「初めてなので緊張しましたが楽しかったです」と目をキラキラさせた。

一方、森井監督は本作製作の経緯に触れて「『こちらあみ子』の次の企画を考えている時にプロデューサーから渡されたのが中尾太一さんの『ルート29、解放』だった。読んでみて直感的に、これは映画に出来ると思った」と回想。構成については「のり子とハル二人の旅なので、二人を均等に描くバランスに気を配った」などと述べた。

綾瀬は演じたのり子について「他人と積極的にコミュニケーションを取らず、どこにも属さず、自分の中に宇宙を持っている女性。それはマイペースとも言えるかもしれないけれど、自分というものがある人だとも思った」と分析。撮影の思い出を聞かれると「森が多くて道にカエルがいたりして…。いろいろな昆虫もたくさんいて、それを一菜ちゃんと一緒に採ったりしながら。そこから一菜ちゃんと仲良くなった」と大沢との絆に目を細めた。

先に行われた完成披露試写会で大沢から「家に遊びに来て」との手紙を受け取った綾瀬は、森井監督と一緒に大沢宅を訪問したという。大沢が「この前、実現しました!」と声を弾ませると、綾瀬は「すぐに一菜ちゃんに日程を言ってもらえて。一緒にババ抜きをしたり、一菜ちゃんのお母さんの手料理をいただいたりして。楽しかった」と嬉しそう。大沢も「お母さんも結構喜んでいました」と報告して笑いを誘った。

そんな二人について森井監督は「二人はどこか似ている。真っすぐで唯一無二。どこにも属していない二人」と共通点があるとし、「今回の映画の物語の中でのり子とハルとして出ていただいたのは良かったと改めて思う」とベストキャスティングだと胸を張る。

大沢も大先輩・綾瀬から影響を受けたようで「のり子はセリフがなくても、目で自分の気持ちを表現する。自分もいつか出来るようになりたいと思った」とリスペクト。すると綾瀬も「一菜ちゃんと初めて対面してお芝居をした時に、目力にビックリして吸い込まれそうになりました」と若い才能に刺激を受けたという。

また、綾瀬は同年代の森井監督とのタッグに「勝手に親近感を感じていました。一緒に作品を作っている感があって、話をしていても感覚的に共感することも多かった。同い年だと思うだけで安心感がありました」と全幅の信頼を寄せていたそう。

最後に森井監督は、本編上映に向けて「たくさん不思議なことが起こる映画ですが、その不思議さを丸ごと楽しんで頂きたいと思います。心を柔らかくして観ていただけたら嬉しいです」と詰めかけた観客に呼び掛け、舞台挨拶は終了となった。


☆「ルート29」ストーリー

鳥取の町で清掃員として働いている女性・のり子(綾瀬はるか)は、いつもひとりぼっち。ある日、仕事で訪れた病院で、入院患者の理映子(市川実日子)から「姫路にいる私の娘をここに連れてきてほしい」と頼まれた彼女は、何かに突き動かされるように姫路へと向かう。のり子が見つけることができた少女・ハル(大沢一菜)は、森の中で秘密基地を作って遊ぶ風変わりな女の子だった。初対面ののり子の顔を見て、「トンボ」というあだ名をつけるハル。さまざまな人たちと出会いながら、姫路から鳥取まで一本道の国道29号線を進んでいく2人の旅がはじまった。

映画「ルート29」は11月8日、TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。

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