“お気に入りの音楽”に認知症予防の可能性、70歳以上の成人1万以上を調査

11/13 05:12 掲載
“お気に入りの音楽”に認知症予防の可能性、70歳以上の成人1万以上を調査

"お気に入りの音楽"を聴くことで、認知症を予防できる可能性があるという。

オーストラリア・モナシュ大学の研究チームが、70歳以上の成人1万800人以上を追跡調査したところ、定期的に音楽を聴く人は、ほとんど聴かない人に比べて認知症発症のリスクが39%低いことが判明。

さらに楽器演奏もリスクを35%低下させ、両方の習慣を組み合わせることでリスクが3分の1減少する結果となった。

そして、頻繁に音楽を聴く人々は認知症発症率が低いだけでなく、記憶力や認知機能全般のテストでも優れた成績を示したことが明らかになっている。

同研究を指導したジョアン・ライアン教授はこう話す。

「脳の老化が単に年齢や遺伝に基づくものではなく、個人の環境や生活習慣の選択に影響を受け得ることを示唆しています。我々の研究は、音楽を聴く、演奏するといった生活習慣に基づく介入が認知機能の健康を促進し得ることを示唆しています」

現在、認知症に根本的な治療法がない中、こうした手軽な生活習慣の変更が、発症を遅らせたり、さらには予防したりする上で重要な役割を果たし得ると研究者らは述べている。

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