“英国の音楽教育”10年ぶり改革、エド・シーランら著名アーティストの働きかけ実る

11/7 03:53 掲載
“英国の音楽教育”10年ぶり改革、エド・シーランら著名アーティストの働きかけ実る

エド・シーランをはじめ、ハリー・スタイルズやストームジーら著名アーティストの働きかけにより、英国政府がイングランドの音楽教育カリキュラムを10年以上ぶりに大幅に見直すことが明らかになった。

今年3月、エドはキア・スターマー首相宛てに公開書簡を送り、音楽教育の現状に警鐘を鳴らした。この書簡にはアニー・レノックス、セントラル・シー、スリーフォード・モッズら600人以上の音楽・教育関係者が署名している。

11月5日、政府は書簡の内容を受けて、若者が音楽や芸術を学ぶ意欲を高めるための施策を発表。その一環として、芸術科目の選択を狭めていた「EBacc指標」の撤廃が決定された。

スターマー首相は、エドの書簡は「非常に力強いものでした」と称賛。ブリジット・フィリップソン教育相も「創造産業は国家の誇り。エド・シーランさんが言うように、世界でリードし続けるには国内の教育基盤が不可欠です。芸術は限られた人のものではなく、すべての人のためにあるべきです」と語った。

今年設立された「シーラン財団」は、すべての若者に意味ある教育機会を提供することを目的としており、エドは音楽業界への投資が英国経済に巨額の利益をもたらしていることも強調した。

スターマー首相は「あなたの声は確かに届いています」とエドに伝え、「学校で音楽を学ぶことは私の人生に大きな影響を与えました。すべての子どもが芸術や文化、自然、社会参加に触れられるようにし、創造性を特権ではなく権利にします」と約束した。

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