大ヒット「トレインスポッティング」、監督の代表作になるとは夢にも思っていなかった

6/21 06:47 掲載
大ヒット「トレインスポッティング」、監督の代表作になるとは夢にも思っていなかった

ダニー・ボイル監督は、映画「トレインスポッティング」が自身のキャリアを大きく変えるとは夢にも思っていなかったという。

ユアン・マクレガー、ジョニー・リー・ミラー、ロバート・カーライルらが出演した1996年の本作で監督を務めたが、まさか大ヒットになるとは想像していなかったそうだ。

ハリウッド・リポーターの取材で、「この映画がキャリアの転機になると予想していましたか?」と問われたボイルは、「ノーだ。まったくね」と即答。「当時は、むしろ批判の声が高まっていたのを覚えている。地元の映画番組で予告編か何かが放映されたんだけど、ある著名な批評家が『これは薬物に関して驚くほど無責任だ』とコメントしてね。そういう類の批判がどんどん増えていった」と振り返った。

さらに、「ミュリエル・グレイというジャーナリストがいて、アーヴィン(・ウェルシュ)の原作や映画について記事を書いたんだ。彼女は威厳たっぷりに『あなたは自分が何を言っているのか分かっていない』って言い放った。その瞬間、皆が非難の声をさらに強めていった。あれがまさにティッピング・ポイントだった」と述べている。

また、ユアン・マクレガーの第一印象について尋ねられると、「明らかに才能があって、とても魅力的で、人当たりがいい。そして素晴らしい髪。私は素晴らしい髪なんてないからね! 本当に不公平だよ」と冗談まじりに語った。

「彼のエージェントは、当時ユアンを時代劇のロマンス映画に出演させていた。それもすごく似合っていたんだけど、『トレインスポッティング』のレントン役をオファーする前に、彼はなんと髪を剃って、しかも痩せていたんだ。さらにその後も痩せ続けてね。あの役への熱意はすごかったよ」と彼の覚悟に感銘を受けた様子だった。

「トレインスポッティング」は結果的にボイル監督の代表作となり、その後、「エイリアン」シリーズ第4作の監督オファーも舞い込んだという。最終的には「自分にふさわしくない」として辞退したが、本作が彼のキャリアの転換点となったことは間違いなさそうだ。

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